光学の杜 Counted Since 2003.4.1
プアマンズの世界
プリンタのインクの連続供給方式
1 はじめに
もはや詰め替えでもありません。
【紆余曲折】
いまでも崇拝する故・長岡鉄男氏の精神を受け継ぎ
身の回り品から作るのがモットーでしたので、
チューブは自転車のパンク修理用品虫ゴムです。
3mmパイプはなんとボールペンの空軸でした。
プリンタは7色インクのPM−950C
※長岡鉄雄:オーディオ評論家、自作スピーカー特にバックロードホーンの推奨者。
メーカー寄りではないオーディオファンの側にたった辛口の評論が頼りになった。
創意工夫の喜びを教えてもらいました。
2000年5月29日ご逝去。
この当時に使ったパーツと必需品の写真です。
虫ゴムは全く問題がなかったのですが、柔らかすぎるのと、美的にちょっとね。
おおっ、ホットボンド・ガンがまだ新しい!きれいだ!
チューブがばたつくので輪ゴムのブランコでつり、蓋がかろうじて閉められることになる。
最新モデルでは前方半ひねり水平振り子式となっていますが
虫ゴムだと柔らかすぎるかも知れません。
でも、最初はプリンタ・ヘッドの動きを邪魔しないように
なるべく柔らかなものを考えてみました。
次に、このようなチューブのスタビライザーを考案し、
ポリタンクの台は初め、生まじめにこんなことをしておりましたが
歴史的第2号機
ええい面倒だ! というわけで、タンク台がCD−ROMになり、著しく簡単になりました。
このインクタンクの高さは、かなり高いのですが、インクのぼた落ちなどは皆無で、このとおり、印刷も綺麗でした。
ただ、蓋が閉められなくなりました。これを解決するには、このページの下にあるように、
多くの人が作られたフラットケーブル方式があるのですが、問題はそのほかにもあります。
エアの混入とか、カビの発生とか、現在までに、多くの問題が生じました。
カートリッジの加工には、いくつかバリエーションがありますが、色々やった結果、
これ以外は、インクの流れにスムースさを欠き、滞留インクを作り
カビの温床となる可能性があるので、ここに書いてある方法がいまのところ、ベストです。
海軍爺様はつぎのURLです。インクを買うのもそこです。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~navy77/page007.html
☆
全面改訂版
2003.11.20
ビギナー編
後戻りはいつでもできるので、
安心です。
まずは1色からやってみよう
0章にも作り方が書いてありますので、一度目を通してみて下さい。
しかし、以下の解説が最新で、その後のノウハウの全てをつぎ込んだものですので
これを、2003.11.20.以降の推奨版と致します。
☆
要するにこういうものを作ればいいのです。
完成品
インク・タンクはオリジナルの第1号機で用いた横木を
L字金具を組み合わせて用いてプリントアウト・トレイに固定し、
不要のCD_RWをゴム状両面テープで貼り付け、リング状に配置しました。
それから、実働機では2mmのビニールチューブに変えました。細い方が運動抵抗が小さいので、プリンタに負担をかけません。
このままでは、インクタンクが光に晒されたままなので、後ほどアルミホイルのキャップを被せます
上から見た図。ヘッドが左端に行った状態。プリンタはPM−980C。
このようにひねられてビニールチューブの剛性と弾性がうまいこと働き、スムースに蓋の隙間をすれすれに動きます。
チューブの処理はご覧のように新開発
【前方半ひねり水平振り子式】
これがもっとも製作が簡単でチューブが短く、かつ蓋を限りなく閉鎖状態に近づけられるタイプではないでしょうか。
フラットケーブル方式はチューブが無駄に長く、タンク横置きはインク監視がしにくいので、好みではありませんでした。
2mmビニール・チューブの長さは25cmぐらいです。
端をライターで軽くあぶって、キリを差し込み、3mmの真鍮パイプに入るよう広げておきます。
インクタンクの上部に見えるもう1本の真鍮パイプはエア導入パイプです。
ここにmotoyosi型インク流量計を付けられます。
それには、カビの胞子フィルターが付いております。
そして、普段はアルミキャップを被せます。
カートリッジの方は、このように中心に束ねます。
現在は単に3カ所セロテープで束ねています。
水平振り子式前方半ひねり方式を横から見るとこうなります。
このようにプリント・アウト・トレイの上に固定し、距離はこれくらいに離します。
何も、補助的スタビライザーはありませんが、チューブのばたつきもなくスムースな動きです。
1 必要な道具
@ 3mm、穴開用電気ドリル
(手回しでも固定すれば可)
Aホットボンド・セット
(低融点プラスチックの接着剤)
B精密切断用ノコギリ
(パイプカッターをお持ちのようなセミ・プロならこれは不要)
以上、無いと話にならないものでした。つぎ、ほかのものでも代用できるものとして
Cその他、工具(ペンチ、キリ、カッターなど)
D瞬間接着剤(プラスチック用)
2 必要なパーツ
@内径3mmのビニールチューブ
透明がおすすめ:インクが入ると綺麗!
東急ハンズなどのちょっと趣味まで面倒見た店で購入。
(下の写真ではシリコンチューブが写っていますが、
ミクロンホールからエアが浸透し
気泡をチューブ内面にいっぱい発生させます。
やはりやめた方が良いという結論。)
A外形3mmの真鍮パイプ
(地方の方が充実している大型ホーム用品店で大概売っています。)
これは、後の述べるようにカビなどの最近の発生を防ぐ機能を持つ
銅合金である真鍮が良いです。
真鍮は、銅、亜鉛の合金で、どちらも金属表面の触媒作用により、
カビなどのタンパク合成を阻害し、繁殖を防止します。
ぜひとも真鍮をお使い下さい。
B20ccくらいのポリタンク
これは別にタンクの下置きタイプで作るなら、50ccでも100ccでも
はたまた、爺様インクのインク77・アルミパックのままでも良いと思いますが
私は、プリンタ全面に配置しインクの減り具合を監視するため、
コンパクトにこだわり、上の写真にあるような、丸い20ccです。
2 作業
(純正カートリッジの加工)
チューブはビニール系のトアロンチューブ
2mm×4mmというのを通販で購入したそうです。
シリコンほど柔らかではありませんが
適度に伸縮性があり3mmパイプにも連結可能でした、とのこと。
パソコン等のケーブルをまとめる渦巻きチューブでスマート
これが動いている様を想像すると、嬉しくなりますね。
全く快調で、いままでの苦労が何だったんだろうと、おっしゃっています。
してみると、シリコンチューブは避けた方がいいかな。
どうやら、この方式が最も作りやすそうですね。
印刷しないときには蓋ができて、
印刷しているときは、見ていて楽しいという
案外、ヒット商品かなあ。
次は、同じくPM−950Cで巨大振り子タイプを製作されたPON様の作品
色合わせに一番時間をかけたそうですが、満足の出来だとのことです。
HPの方も楽しいので、ついでにお楽しみ下さい。
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Tone/4908/
製作上のコメント
「インクボックスは100円ショップのごみ箱にアクリル板をかぶせています。
チューブはトアロンがいいと聞き、早速使いました。
純正インクタンクにアルミパイプ挿入、エポキシ接着剤で固めてあります。」
この方はインクの調整も全く私の処方箋「水割り・カクテル理論」でやられたようで、
プリンタもPM−950Cですから、ほとんど同じ兄弟です。色の再現も同じようです。
ますます進化する連続供給システム
【 7連フラットケーブルひねり系 】
次の方は、福島県にお住まいのK.W様です。
製作と同時にHPも一緒に作られたようですので、その他の写真はそちらで見て下さい。
http://www.geocities.jp/top_fruit1/PM-970/PM-970C
私と同じ自転車の虫ゴムチューブでまとめて、蓋の閉められる優れもの
フラットケーブルはヘッドの可動範囲の中間で折り曲げ、右側へ持っていくものですが、
この方は90度折り曲げる方向を回転して後ろへ出しました。
この結果、インクタンクはプリンタのすぐ後ろに配置して、ゴムチューブは比較的短くて済みます。
フラットケーブルひねり系
第2弾
更に、大いに参考になるタイプが到着しました。Y.T様の7連フラットケーブル90度ひねり系です。
この方は、参考になる、かなり解りやすい写真を添付してくれました。皆で観察しましょう。