ぽにょの赤ちゃん5匹物語
 我が家の三毛猫が5匹赤ちゃんを生みました。
誰かもらってくれませんかー。母猫はまだ1歳できわめて健康で、きれいな猫です。
 子猫たちの毛の色は、オレンジ色1匹、白2匹、オレンジと白の斑2匹です。性別はまだよくわかりません、性器が全部雄のように見えるのです。母親は三毛猫だし近所の雄猫の中には黒猫がいるのに、黒い色が全然混じっていないのがちょっと不思議です。みんな、はじめは赤ちゃんだったんだねえ
2012.5.15誕生
 この母猫は、昨年の7月、我が家に迷い込んできた子猫でした。びっくりしたような丸い目をしたかわいい子猫でした。何か話をするときにケケケと短く鳴く珍しい猫です。この猫は現在推定満1歳で、以下述べるように突然どこからか我が家にやってきた奇跡のような猫なのです。初め家に入る前は、縁の下で餌をもらっていたので宮崎駿さんのアニメにちなみ「縁の下のポニョ」ということで名前を「ぽにょ」にしました。
発見当時のぽにょ。生後2,3ヶ月と思われる。いわゆる迷い猫ですが、非常に人なつっこく、健康で元気でした。どこで生まれ、なぜ一人になったか、すべて不明の不思議な猫です。私は近所のノラ猫はだいたい知っていますから、逆にこの猫の出生が不可思議なのです。

 それまで飼っていた8歳の黒猫のハナコ♀が2年前の7月に突然帰ってこなくなり、その約1年後の10月に下の事情で保護した瀕死の子猫のなちよ丸♂も昨年の5月、突然帰ってこなくなりました。
噂の「猫狩り」にあったかと、寂しい思いをしていた矢先の子猫の降臨でした。
私は基本的に猫好きですが、どちらかというと野生動物保護の思いが強く、地球は人間だけのものではないという考えで、特に餌がとれない冬の寒い時期、飼い猫ハナコがいなくなった寂しさもあって、余った猫餌を野良猫2匹にやっていました。なちよ丸を保護したことで、やっと愛すべき飼い猫が出来たのですが、10月から次の年の5月までの7ヶ月しかたたない内に結局行方不明となり、また、その野良猫2匹だけ面倒を見るようになったのです。

 その餌くれ場は我が家の駐車場の雨の懸からない車の下で、いつもの通り、野良猫2匹(コゲとかあちゃん)に餌をやっていた時、突然見慣れない顔が車の下から現れ、ケケケと鳴きました。まだ2ヶ月ぐらいの小さな猫でした。これがどこからきたのか未だに見当がつかないのですが、餌を食べ終わると無邪気に車の下でひっくり返って足を上に伸ばし、車の底を蹴って遊んでします。夜は家の外の園芸用のザルの中で寝ていました。昼になると車の上に上がり、その上の日よけの天幕にも上がり天衣無縫に飛び回って遊ぶようになりました。初めはさわろうとすると逃げていましたが、そのうちにひっくり返してお腹をなでることが出来るようになりました。徐々に時間をかけて仲良くなっていったのです。
 そうするうち、去年の7月19日だったか、巨大台風6号がきました。外ではものすごい風雨が吹き荒れていました。私は、ちょっと心配でしたが、まあ、雨風はしのげるところもあるだろうと寝ていましたら、夜中の1時頃、妻が「猫が鳴いているよ。」という声で目が覚めました。2階で寝ているので、木を登って外の屋根で泣いているのかと思い、窓を開けたとたん部屋の中から網戸に飛びついてしがみついたではありませんか、昼の内に台風を避け寝室に紛れ込んでいたらしいのです。で、外に出られないので鳴いていたのですが、私らが起きたのでとっさに逃げようとしたらしいのです。

 
寝室で泣き続けられるとこちらは眠れないので、仕方なしに1階の私の書斎に閉じこめようと、しがみつく子猫をつかみ、はがし、階段を下りていきました。何をされるか解らないので子猫は恐怖感でいっぱいになり暴れましたが、なんとか書斎に閉じこめました。次の朝、書斎に行ってみると、姿が見えません。私が作ったコーナー書棚の奥に逃げ込んでいたのです。まだ小さかったので、4,5cmしかない隙間にも潜り込めたのでした。それ以来、このケケケと鳴く子猫は我が家で、なちよ丸の時に制作した自動給仕器と給水器、砂を入れたトイレ完備の文化生活を営むようになった次第です。(下の写真の一式。猫はなちよ丸。)

外出訓練をし始めた頃の在りし日のなちよ丸。このころには左目もほぼ正常に治り、
ごらんのような元気な姿になりました。

コゲとかあちゃん。左がコゲ(避妊手術を受けている。)
右がかあちゃん(まだ、避妊手術を受けていない野良猫。)
なぜ、かあちゃんかというと、確とした証拠はないが、
この左にいるなちよ丸のかあちゃんらしいので。
現れた当時は夏でしたので、外のこの園芸用の
ザルの中で寝ていました。
(昼寝から覚めたぽにょ)
途方に暮れるなちよ丸

保護したときは左目を負傷し、風邪を引いていて鼻も効かずひどい顔でした。
野良猫の群れに乾燥餌を蒔いても、お腹がすいているので餌を食べている皆のところに駆け寄るものの、鼻が効かないために餌が解らずひとり立ち往生のなちよ丸が、とてもかわいそうでした。これでは確実に死ぬなと思い、保護したのでした。
 

ペットを飼っていても長期の旅行でも10日間までなら大丈夫!
猫のあれこれ
2.狸出現
3.野良猫物語
1.自動給仕器と猫便所
その自動給餌器に夜、狸が来ました。バリバリと大きな音で食べる音が聞こえたので、明かりをつけたら狸でした。翌日の昼にも来て、食べていきました。
狸は犬科で、かむ力は猫の数倍も強力です。
野良猫の厳しくも悲しい生涯。野良猫は、一匹で生きていかなければ行けないのです。その点、家で生まれ、赤ちゃんから人間に世話になった家猫は、まったくの無力な存在なのです。ペットショップで買い求めた猫もしかり。家を離れ、野に出たら絶対生きていけません。厳しい野良の世界が待っています。
なちよ丸物語
海外旅行へ行くために用意した自動給餌器1号。10日近く留守にしましたが、じっと、待っていました。しかし、帰ってきても反応はいまいちで、表情がずいぶん暗くなっていました。やはり、猫は3日が限度です。
最新情報はこちらです。
赤ちゃんが元気に育っています

その当時のぽにょの様子が次のリンクにも掲載されています。
なぽちゃんのデジタル写真館
この当時は、まだ名前が付いていませんでしたが、ある程度成長し、特徴がはっきりしてきた段階で、長男小太郎(白茶のブチ)、次男ぶに(白)、三男カプチーノ(白茶のブチ)、長女くるみ(白)、次女トメ(茶トラ)と名付けました。下の写真で、一番左がぶに、次がトメ、その右がカプチーノ、一番右が小太郎です。そして下で転がっているのが一番の器量よしクルミちゃんです。
その後、小太郎は真っ先に野良猫にいじめられて帰ってこなくなってしまいました。
ぽにょが子育てを初めた頃、赤ちゃんを上の写真にあるように1匹1匹手に取ってみていたら、危機感を感じて母親のぽにょは赤ちゃんをあちらこちらに運び、安全な場所に隠し始めました。
最初は生んだ私の部屋の中で、スピーカーの裏とかに咥えて運び込んでいたのですが、そのうちに2階の天井裏まで上がり、人間の手の届かないところへと隠し始めました。
 しかし、ある時に、2階の部屋の壁の中から猫の赤ちゃんの泣き声が聞こえると妻の報告があり、屋根裏まで上がって調べると、どうも、天井からは外壁と内壁の間が断熱のために7,8cmほど空間が設けられており、そこへ、どうやら真っ暗なものですから赤ちゃんが隙間に落ちてしまったらしいのです。白い2匹の子猫は落ちずに母親の近くに居ましたが、ほかの3匹が懐中電灯で照らすと壁の1mほど下に落ちているのが見えました。母猫は”子供が落ちちゃった、どうしよう”といった表情です。私がいくと、カー!とか怒ったりして、取り乱している様子。怒ってもしょうがないとすぐに気が付いたようですが、自分では解決できないので、「どうしよう、どうしよう」と取り乱しております。落ちたところの深さから、どうやら2階の窓の上の枠の上らしいです。しかし、到底、手は届かず、棒とか網で救い上げることもできそうにありません。これは、部屋の壁を壊すしか救い出すすべはないと判断し、検討をつけて壁を壊し始めました。内壁はコンパネの上に石膏ボードなので電動ジグソーで、少し離れた安全な場所から切り出し始め、20cm×30cmぐらい切ったところでドンピシャ赤ん坊が見えて、救い出すことができました。


赤ちゃんを天井裏まで上げて、隙間に落としてしまった事故に懲りて、反省しているぽにょ

 でも、全部、無事に救いだしてもらって、良かったねえ。

 これ以後、もう、どこへも運び出さなくなりました。

 猫は表情筋が少ないので、あまり、はっきりとはしませんが、あきらかにほっとしている表情です。
 
子猫らしくなってきたころの、集合写真

 白い猫はお父さんが頭が良かったのか、2匹とも優秀で、
特に、一番左の雄の白猫は猫の天才かと思うほどの頭の良さでした。茶色と白のブチの2匹は普通の猫で、茶トラは一番出来が良くなかった。でも、運動神経は抜群で、細いフェンスの上を楽々と平均台歩行をしました。ほかの猫には真似ができなかったです。こういった性格の違いは、どうやら、父親がそれぞれ違うので、その遺伝形質かなと思います。これはもう、はっきりと違います。人間でも父親が同じでも、兄弟の性格は非常にまちまちですよね。猫はそれ以上異なるようです。この写真を見ると、それがよく表れているなと思います。ですから、普通の猫と傑作猫がいるわけです。傑作猫が生まれたら、大事にしないといけません。めったには生まれませんから。
「もう、落っこちるんじゃないよ。」「うん、わかった。」と言っている写真。この猫はカプチーノですが、一番素直で癖がなく性格が良かったです。ヒゲが全部お母さんに向いていることに注目。