DiMAGE対決道場
特別編
出演DiMAGEA1、Z1
スペシャルゲスト
キャノン PowerShot S1
わたしの副操縦士のために
小型軽量手振れ防止付きS1を買いましたので、
DiMAGE対決道場につれてきました。
さて、どんなんでしょう。
他流試合は御法度なのですが、まあ、やってみましょう。
完璧に公平な比較は無理ですが、極力えこひいきはせずに勝負させます。
【近所のお花対決】
先手
Canon PowerShot S1
最初のテストの段階であまり期待せず撮ったので、
S1の方は気合いが入っていないのですが、撮影者はともにわたし。
まったくのデフォルト・ノーマル仕様での撮影です。
ただし、日陰で撮ったのでレベル補正でバランスをとりました。
つぎのZ1のは別の場所の別の日の撮影です。
後手DiMAGE Z1
さすが、ミノルタZ1、花を撮らせると抜群のパフォーマンスを示しますね。
ただ、Z1の方はKenko
Digital Wide 0.5x
LD-05MW
Φ52mmをつけているのでちょっと、後ぼけが違います。
あきらかに勝負ありでZ1の勝ち。
A1のプアマンズ・ストロボ画像でも見て、けんか両成敗。
【春の昇仙峡対決】
先手
Canon PowerShot S1
撮影者は副操縦士。ちょっとアンダーでしたのでZ1の方も同じ調子のものを選びました。
後手DiMAGE Z1
どうなんでしょう〜…。
Z1はこのとき高コントラストで撮っていました。花を浮き上がらせるつもりのアンダーでしたが
ちょっとやりすぎ。解像度的にはZ1のほうが良いようですが、色が…。
ま、負けか?Z1 好みの問題か?
ちなみに A1による状況説明画像
【仙娥滝対決】
先手
Canon PowerShot S1
1/15秒ぐらいでのスローシャッター対決です。
撮影者はともにわたし。
後手DiMAGE Z1
これもZ1は高コントラストでしたので、グラデーションが若干S1の方が良いようです。
もっとも、シャッタースピードはZ1の方が遅いので、むずかしいなあ。
雰囲気が出ている分、S1の勝ちかな。皆さん、どう思います?
ま、レタッチでどうにでもなる勝負ですが。
ちなみに DiMAGEA1の説明画像
こういう滝です。
先手DiMAGE Z1
昇仙峡から石和温泉郷へぬける峠道にある金櫻神社のさくらの写真
どうです、凄いねZ1と思ったら…
A1には軽く負けました。
後手DiMAGE A1
ふたたび
【昇仙峡対決】
先手DiMAGE Z1
コントラスト高いのですが、Z1の超ワイド画像です。
後手
Canon PowerShot S1
思うに、S1は素直な描写です。縮小した画像で対決するとS1に不利です。
この昇仙峡の撮影時ではS1の方が解像感があります。
つまり、この日はZ1不調でほぼ全敗です。
ついに、自信を持ったS1が先手をかけます。
撮影者は副操縦士です。
五色沼対決のはじまり!
先手
Canon PowerShot S1
下の写真はルリ沼の倒木です。全体の印象は、渋くて良い色出していますね。
日本風ダシのきいたおすましスープ味。
同じくS1のミドロ沼の写真。本物はもう少し彩度が高く、記憶の中では綺麗でした。
綺麗の表現力は断然A1の方が上で、さすがなのですが、S1も自然な色の再現力は高いです。
後手
DiMAGE Z1
綺麗さの表現ではこちらのZ1の方が良いのですが、なんとなく絵画風の誇張が入りますな。
だから、絵を描く代わりに写真を撮る私のような人間には向いています。
中間発表
良くも悪くもZ1の特徴が出ていますね。Z1、色が渋くないです。派手。
S1の倒木の写真はA1も負けました。ただ、ミドロ沼対決ではどうなんですか?
写真的には、S1の方が良い感じ…
判定:S1の勝ち
う〜む苦戦じゃ!
次は青沼対決
先手
Canon PowerShot S1
青沼といえば、五色沼の中では一番小さいかも知れませんが、宝石のように綺麗な沼でして、この沼の肝は文字通りブルーです。
ただ、光線の加減が難しく、下のS1の撮影時では、いまいちですね。
後手
DiMAGE Z1
こちらのZ1画像のブルーの方が真実に近いかな。
判定:Z1の微差勝ち
一見して分かることが一つ、Z1は枯れ草や枝の色が赤いです。
S1はその点自然。ホワイトバランスが原因でしょうか。小枝の解像感はZ1ですね。
なお、五色沼対決の写真は比較の公平さを維持するために、
明度のレベルだけあわせており、カラーバランスに影響する補正はしておりません。
S1とZ1の両者は、つぎのA1画像を見て勉強してね。
320万画素と500万画素の違い以上のものがありますね。
模範演技:A1_青沼
次のS1写真は撮影者は副操縦士で、柳沼という出口に近い沼です。白樺が良い感じ。
S1はPro90ISからずいぶん進化しました。
操作は洗練されていて、わかりやすく、快適。
なおかつ、小さくて軽く、手ぶれ防止もAFも強力で、
失敗が皆無のカメラに仕上がっています。
私が使った感じでは、慎重に撮らなくても、そこそこいい写真が撮れますから
マニアには散歩のお供に最高。
望遠側の解像度には、90ISを彷彿とさせるものがあり、すんごいです。
一瞬デジ1眼と思ってしまいますから。
ただ、手ぶれ防止ですが、なぽちゃんスタビがあった方が、さらに良いですね。
ここに載せた写真は、すべてなぽちゃんスタビを使用しています。
ミドルクラスには使いこなしておもしろいカメラに仕上がっています。
そして結論、高倍率ズームがほしい初心者にはお勧めのカメラの一つですね。
Z1/Z2とともに人気を2分するでしょう。
カメラの高級感はZ1以上で、さすがカメラ作りのうまいキャノンのヒット商品です。
こういうカメラです。
このカメラは320万画素ですのでZ1といい勝負をするはずです。
本来、わたしのものではないので主力機として使いこなしたわけではありませんので、
そこのところを配慮して評価してください。
あとがき
S1はファインダー視野がちょっと小さいので
どんな風に写ったか不安になります。
その点、Z1の方は抜群の視野確認度でして、
撮っていて楽しいのは、圧倒的にZ1です。
マニアには使いこなしの点でZ1がおすすめです。
最後に、おまけ画像
根こそぎひっくり返った倒木の、土の色が綺麗ですね。
S1には参りましたよ!
ただ、最後に云っておくとね、S1マクロが全然ダメですよ!
Z1のスーパー・マクロは断然良いのです。
あまりにもZ1が良いので
勝負になりません。
だから、マクロ対決はZ1が不戦勝
(というか、データは取ったのですが、S1の写真は見せられません。)
それから、コンバーターを付けたZ1の凄いこと。
A1も真っ青です。
S1/Z1直接対決
磐梯吾妻スカイラインの途中にある浄土平で撮影しました。
吾妻小富士(1707m)のお鉢巡りをした後なので、若干万全の態勢ではないのですが、
手振れをしないように柱に押しつけて手持ち撮影です。
Z1の方は手振れ防止機能が無いのでちょっと不利ですか?
この画像はピクセル等倍で、PhotoShopにより自動コントラストとシャープ(強)をかけてあります。
これだけきつい処理を施すと偽色が出ます。
月の輪郭はS1が良いですが、月面のディテールではZ1ですね。
勝負は難しいところで、10倍ズーム機としては、ほぼ互角の結果ですね。
手振れ防止が付いている分S1は値段が高いカメラと云うことでしょうか。
興味深いことにノイズをなめるDigicエンジンよりCXプロセスのほうが月面なめらかなこと、
Z1はぶれでディテールがつぶれた?
それと、どちらも380mmだったと思うのですが、微妙にZ1が小さいのはなぜだ。
また月が帰ってきたら、勝負してみましょう。
因縁の対決シリーズとなりそうです。
追加
さらに、画像処理を施し、最高度にディテールを強調したものが次のものです。
なにも、ここまでやることはないのですが、試しにやってみた結果、Z1の方が自然で情報量が多いことが分かりました。
同じような処理を施したS1の方はディテールがウソっぽくなります。
Z1の画像では、ティコとコペルニクスのクレータの中に明らかに小さな衝突丘が見られます。
S1はなんだか分かりません。また、虹の入り江の雰囲気は十分望遠鏡で見た感じを再現しております。
こちらのZ1画像は先のものではなくデジタルズーム4倍で撮ったものを
S1と同じ大きさに縮小したものです。したがって、光学解像度の正確な勝負となっています。
超望遠の世界では、Z1の勝ちとなります。
よかったね
月面の地図は下記のHPを参照してください。
同じ向きに回転してあります。
http://www.vixen.co.jp/OLDVIXEN/vixen.co.jp/japanese/telesco/astro/moon/moon.htm